エクソソームの発見でスキンケアの常識が転覆!

スキンケアも天動説から地動説へ!!

エクソソーム(細胞外小胞)をご存知でしょうか?
いま、世界が注目しているエクソソームを
スキンケアに入れ込むことでスキンケアの常識が
根本から大きく変わりはじめています。

自分の肌細胞自身に働いてもらいスキンケアを行う

例えば、

今までのスキンケア:お肌の潤い=保湿

(1)水分をお肌に入れる。(化粧水など)
(2)水分が逃げないようにする。(美容クリーム等油成分などで保護膜をつくる)

新時代のスキンケア:肌細胞に保湿する命令を伝える
【エクソソームに保湿の命令をいれて肌細胞に命令を伝える】

(1)保湿の指示が書かれたエクソソームが肌細胞にとどく
(2)肌細胞自ら、水分を集め保湿を行う。
必要なら周りの細胞に必要なサポートを依頼する。
(肌細胞が自らエクソソームで周りの細胞に発信することも)

つまり、対処療法的な小手先のスキンケアから

細胞再生レベルのスキンケアの時代

がやってきたわけです。

  • エクソソームとは何?
  • エクソソームはどのようにできるの?
  • エクソソームはどんなことをしているの?
  • エクソソームと病気の関わり
  • エクソソームによる病気の診断・治療の可能性

エクソソームとは何?

エクソソーム(Exosome、エキソソーム)は細胞から分泌される
直径50-150 nm(ナノメートル:10億分の1メートル)の顆粒状の物質です。
その表面は細胞膜由来の脂質、タンパク質を含み、内部には
核酸(マイクロRNA、メッセンジャーRNA、DNAなど)や
タンパク質など細胞内の物質を含んでいます。
エクソソームは細胞外小胞(Extracellular vesicle)の一種とされており、
細胞外小胞にはエクソソームのほかにマイクロベシクル、
アポトーシス小体があり、それぞれ産生機構や大きさが異なります。
細胞外小胞は産生機構や大きさによってエクソソーム、マイクロベシクル、アポトーシス小体に大きく分類される。
● エクソソームはエンドソーム由来の小胞
● マイクロベシクルは細胞から直接分泌された小胞
● アポトーシス小体は細胞死により生じた細胞断片である。

エクソソームはどのようにできるの?

エクソソームは、細胞が細胞外の物質を取り込む機構の一種により
細胞内にできたエンドソームがさらに陥入することで作られた膜小胞が、
細胞外に放出されたものです。
エクソソームの表面には細胞膜成分が、内部には細胞内の物質が含まれるため、
分泌された元の細胞の特徴を反映していると考えられています。

エクソソームには共通に含まれるタンパク質があります。表面にはテトラスパニン類(CD9、CD63、CD81など)やインテグリン類などの膜タンパク質、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子が、また内部には多胞体形成に関連するタンパク質(Tsg101、Alix)、熱ショックタンパク質(HSP)が多く存在することが知られています。

【 エクソソームのできかた 】
【 エクソソームに共通して含まれるタンパク質など 】

エクソソームはエンドソーム内に作られる膜小胞が細胞外に分泌されたものである。 エクソソームには共通して含まれているとされるタンパク質がいくつかあり、エクソソームは細胞内のタンパク質、核酸などを含むため、由来する細胞の特徴を反映していると考えられている。

エクソソームはどんなことをしているの?

細胞から分泌されたエクソソームは細胞と細胞の間に存在するだけでなく、体液(血液、髄液、尿など)にも存在しており、体中を循環しています。エクソソームの重要な機能として注目されているのは、細胞間の情報伝達に使われているということです。
エクソソームはその内部に核酸、タンパク質などを含んでいます。分泌した細胞の核酸(マイクロRNA、メッセンジャーRNA)がエクソソームを介して受け取り側の細胞に伝達され、機能していることから、エクソソームは細胞間のコミュニケーションツールとして働いていると考えられています。
最近では、悪性度の高いがん細胞から放出されたエクソソームが悪性度の低い細胞に働きかけ、その細胞の性質を変化させることもわかってきています。
下の図のように、分泌されたエクソソームが受け取り側の細胞の表面にある受容体に作用してシグナル伝達を引き起こすことや、細胞内部に取り込まれたエクソソームの内容物が受け取り側の細胞で機能することが考えられている。

【 エクソソームは細胞間のコミュニケーションに使われる 】

エクソソームと病気の関わり

近年、エクソソームは様々な病気に関わっていることがわかってきました。その代表が「がん」との関係です。がん細胞から放出されるエクソソームはがん細胞の生存、悪性化、転移などに関与し、がん細胞に有利に働くように機能していると考えられています。

【 がん細胞が出すエクソソームは、がんの生存に有利に働く 】

例えば、マウスに肺転移性のがん細胞由来のエクソソームを事前に静脈投与して、その後骨転移性のがん細胞を静脈投与すると細胞自体には肺転移機能がないにもかかわらず、エクソソームの事前投与により肺への転移が増加することが報告されています。また、神経変性疾患(アルツハイマー病など)など、がん以外の病気とエクソソームとの関係も報告されています。
 がん細胞から分泌されるエクソソームは、がんが生存しやすいように細胞外の環境を整える、免疫細胞を抑制する、新生血管を誘導する、さらには他の細胞の性質を変化させるものと最近の研究でわかってきました。

エクソソームによる病気の診断、治療の可能性

細胞から分泌されるエクソソームは分泌元の細胞の特徴を反映しているのに加えて、体液中に存在していることから、病気の診断に使えるのではないかと注目を集めています。体液中のがん細胞やその由来成分による診断はリキッドバイオプシー(Liquid Biopsy)と呼ばれ、エクソソームも診断マーカーとして期待されています。

【リキッドバイオプシー】

例を挙げると、国内では国立がん研究センターが血中のCD147/CD9陽性エクソソームによる大腸がんの早期診断法を開発、海外ではExosome Diagnostics社がエクソソーム中のRNAを利用した体液診断法の開発、前立腺特異的な膜表面タンパク質に対する抗体を利用することで前立腺特異的エクソソームを回収することで前立腺がん患者向け、前立腺特異的エクソソームを用いた前立腺がんマーカーの検出 など、国内外の様々な研究機関、企業がエクソソームを利用した病気の診断法の開発に取り組んでいます。

がん患者の血中には、がん細胞、がん細胞から分泌される可溶性分子、エクソソームなどが存在している。体液中を循環しているこれらを検出することで病気を診断するというのがリキッドバイオプシーである。

地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター

近日東京銀座にオープンする先進医療クリニックでは、まだ目視で発見が困難な大きさのがん細胞とその部位を特定できるようながん診断なども開始します。

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